パーキンソン病(軽症)
パーキンソン病(軽症)

パーキンソン病は、脳内で「ドーパミン」という神経伝達物質が減少することによって、体の動きがスムーズに行えなくなる病気です。主に中高年以降に発症し、進行性の神経変性疾患の一つに分類されます。
手足のふるえや動作の遅さ、筋肉のこわばり、姿勢の不安定さなどが特徴的な症状で、発症初期は片側の手や足にだけ症状が出ることも少なくありません。
症状の進行には個人差がありますが、早期に発見して適切な治療やリハビリを行うことで、症状の進行を遅らせ、生活の質(QOL)を保つことが可能です。
パーキンソン病は初期症状がゆるやかで、「加齢のせい」と見過ごされることも多い病気です。以下のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
これらの症状はすべてが同時に出るわけではなく、初期は軽い震えや違和感だけの場合もあります。気になる症状がある場合は、早めの脳神経内科・脳神経外科への受診が重要です。
パーキンソン病は、ゆっくりと進行する病気のため、初期の軽い症状を「年齢のせい」「疲れのせい」と見過ごしてしまうことがあります。
しかし、治療を行わずに放置すると、症状が徐々に進行し、次第に日常生活に大きな影響が及ぶようになります。
主なリスクとして、以下のようなものが挙げられます。
これらの症状は、早期に適切な薬物療法・リハビリ・生活指導を行うことで、進行を遅らせたり、生活の質を維持することが可能です。
当院では、軽症〜中等症のパーキンソン病の診療を中心に行っています。
重度で日常生活に大きな支障がある方、または高度な手術療法(脳深部刺激療法など)が必要な場合は、専門病院や大学病院と連携して治療を行う体制を整えています。必要に応じて適切な医療機関をご紹介いたします。
パーキンソン病の診断は、主に症状と診察所見から行われます。明確な一つの検査で診断がつくわけではありませんが、以下の検査を組み合わせて総合的に判断します。
症状の経過や発症の左右差、歩行の様子、表情・声・姿勢などを詳しく確認します。
脳梗塞や脳腫瘍、正常圧水頭症など、パーキンソン病に似た症状を引き起こす他の疾患を除外します。
脳内のドーパミン神経の状態を画像化する検査で、早期診断や他疾患との鑑別に役立ちます。
パーキンソン病は根本的な治療法はまだ確立されていませんが、薬物療法を中心に、症状を軽減し生活の質を保つ治療が可能です。
ドーパミンを補う薬(L-DOPA製剤)や、ドーパミンの働きを助ける薬、脳内の神経伝達を調整する薬などを組み合わせて使用します。症状や年齢、生活状況に合わせて処方を調整します。
運動療法やストレッチ、歩行訓練を継続することで、体の柔軟性や筋力を維持し、転倒や症状の進行を予防します。
十分な睡眠、バランスの取れた食事、転倒予防のための住環境の整備など、日常生活の工夫も治療の一環となります。
初診・問診
症状の経過や生活背景、既往歴を詳しく伺い、診察方針を立てます。
検査・診断
神経診察や画像検査、必要に応じてDATスキャンなどを行い、診断を行います。
治療方針の決定
症状や生活状況に応じて、薬物療法・リハビリ・生活指導を組み合わせて治療を進めます。
治療・経過観察
症状の変化に応じて薬の調整やリハビリの見直しを行い、長期的なフォローアップを行います。
根本的な治療法はまだ確立されていませんが、薬やリハビリによって症状をコントロールし、長期間にわたって生活の質を維持することが可能です。
手のふるえは加齢や本態性振戦などでも起こることがあり、すべてがパーキンソン病というわけではありません。症状の特徴や診察・検査によって見分ける必要があります。
むしろ運動はとても大切です。適度な有酸素運動やストレッチ、歩行訓練などは、筋力維持や症状進行の抑制に役立ちます。医師と相談しながら無理のない範囲で続けることが大切です。
基本的には長期的な服薬が必要になりますが、症状や副作用に応じて量や種類を調整します。自己判断で中止することは危険です。
軽症であれば、地域のクリニックでも診療・フォローが可能です。重度の場合や高度な治療が必要なときは、専門病院と連携して治療を進めます。
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