頚椎疾患・腰椎疾患
頚椎疾患・腰椎疾患

頚椎(首の椎骨)や腰椎(腰の椎骨)は、私たちの頭部や胴体、手足を支え、かつ脊髄や神経を保護する非常に重要な構造です。これらの部位に変性や障害が生じると、首や腰の痛み、手足のしびれ・麻痺、歩行障害などの症状が現れます。
頚椎・腰椎の疾患は、加齢・日常動作・仕事上の負荷・外傷などが関与して発症することが多く、軽度のうちに治療を始めれば進行を遅らせたり、悪化を防いだりすることが可能です。
以下のような症状が現れたときは、頚椎疾患または腰椎疾患の可能性があります。早めに専門医へ相談することをおすすめします。
これらは軽度段階から出ることがあるため、「年齢のせい」とあきらめず、異変を感じたら早めの受診が肝心です。
頚椎・腰椎の疾患を放置すると、以下のようなリスクが高まります。
早期の診断と治療により、これらのリスクを軽減することが可能です。
頚椎・腰椎の周囲にも、脊柱腫瘍(椎体・椎間孔・硬膜外・硬膜内など)と呼ばれる腫瘍が発生することがあります。これらは良性の場合も悪性の場合もありますが、いずれも腫瘍が大きくなっていくと脊髄や神経根を圧迫し、さまざまな神経症状を引き起こす可能性があります。
代表的な症状としては、首や腰の痛み、手足のしびれや麻痺、歩行障害、排尿・排便の異常などが挙げられます。初期は症状が軽く、椎間板ヘルニアや加齢による腰痛と区別がつきにくいため、「長引く痛み」「しびれが徐々に強くなる」などの変化に注意が必要です。
診断にはMRI検査が有用で、腫瘍の位置や性状を詳しく把握することができます。腫瘍が確認された場合には、神経圧迫の程度や性質に応じて、外科的手術による摘出、放射線治療、薬物療法など、専門的な治療方針を立てる必要があります。早期発見・早期治療によって、症状の進行を防ぎ、神経機能を保つことができます。
椎間板ヘルニアは、椎骨と椎骨の間にある椎間板(クッションの役割を果たす組織)が変性し、内部の髄核が飛び出して神経を圧迫することで症状が出る病気です。
頚椎ヘルニアでは、首や肩の痛みとともに、腕〜手のしびれや力が入りにくいといった症状が出ます。
腰椎ヘルニアでは、腰痛に加えて、お尻〜脚にかけての放散痛(坐骨神経痛)やしびれ、足の筋力低下、歩行困難などが現れることがあります。
初期は痛みだけのこともありますが、放置すると神経の障害が進み、感覚鈍麻や筋力低下が固定化するおそれがあります。症状の程度によっては、安静や薬物・リハビリによる保存的治療で改善することもありますが、強い神経圧迫や症状の進行がある場合は、手術でヘルニアを解除、減圧することが検討されます。
転倒や交通事故、スポーツ中の強い衝撃などによって、頚椎・腰椎に骨折・脱臼・靱帯損傷・椎間板損傷などが起こることがあります。受傷直後は軽症に見えても、時間が経ってから神経の圧迫症状が出るケースもあるため、注意が必要です。
特に高齢者では骨が脆くなっているため、軽い転倒でも骨折や損傷につながることがあります。また、若年者でもスポーツ外傷などで急激な力が加わると、脊椎に重大な損傷を起こすことがあります。
外傷による障害は、症状や損傷の部位・程度に応じて、安静・コルセットによる固定、鎮痛薬、ブロック注射、リハビリテーションなどの保存療法が行われますが、神経圧迫が強い場合や骨折・脱臼が重度な場合には、手術による除圧や固定が必要になることもあります。
治療は、症状の重さ・原因・神経障害の有無・患者様の年齢や全身状態を考慮して選択します。主な治療法は以下の通りです。
安静、鎮痛薬、筋弛緩薬、物理療法(牽引、電気刺激、温熱療法など)、装具による支持など。特に軽症例ではまず保存的治療を行います。
ストレッチ・筋力訓練・姿勢矯正・可動域訓練などにより、筋力・柔軟性・神経の回復を図ります。
神経ブロック注射(硬膜外・神経根ブロックなど)により、神経の炎症や痛みを緩和することがあります。
神経の圧迫が強く、保存療法や注射療法では改善が見られない場合、除圧術・固定術・腫瘍摘出術など外科的治療を検討します。
初診・問診
痛み・しびれの部位・発症時期・経過・既往歴などを詳しく伺います。
診察・神経学的評価
筋力・知覚・反射・歩行・姿勢などを総合的に評価します。
画像検査(X線・MRI・CTなど)
頚椎・腰椎の椎間板変性・骨変化・腫瘍・神経圧迫の有無を調べます。
診断・治療方針決定
症状・検査所見・年齢・合併症を踏まえて、保存療法 or 手術療法など治療方針を決めます。
治療開始およびフォローアップ
保存療法・注射・リハビリを開始し、定期的な診察・画像検査で経過を見ながら、必要なら手術へ移行します。
腰痛だけではヘルニアとは断定できません。痛みの部位・放散性・しびれ・運動制限など他の症状の有無を診察・検査で判断します。
疾患や治療方法にもよりますが、特に椎間板変性や加齢が関与する疾患では、再発のリスクがあります。日常生活での姿勢・体幹筋力維持が大切です。
症状や治療法によって異なりますが、保存療法や軽度手術の場合は数週間〜数か月後から段階的に開始できることが多いです。主治医の指導に従ってください。
しびれ・痛み・筋力低下・歩行障害など持続する症状がある、あるいは日常生活に支障が出始めた場合は早めの受診をおすすめします。
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